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スレ立てるの初めてだから不手際あったら申し訳ない
大した話ではないのかもしれないけど、実際に妙な体験をした事が殆どなくて
ノリノリで知り合いに話したんだが、いまいち上手く伝えられなくてな
今後のネタとして固めたくて、一度文章にしようと思ったんだ、良ければ聞いて欲しい - うむ。見てるよ。
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あざす、ちと書き溜めたの貼っていきます
俺は田舎の会社員なんだけどね
会社の帰りに、仲良い保険屋のにーちゃんと一杯やろうって誘われたんだ
まぁ最近飲みに行けてないし、たまには行こうかって -
誘われた先は俺の自宅から数駅離れた、保険屋側の地元の駅近く
田舎だけど終点駅だからか、駅前だけはそれなりに飲み屋があって、何度か来た事がある
駅の規模に不釣り合いなビジネスホテルもあり、週末は終電を逃した酔っ払いで賑わうようだ
保険屋が選んだのは駅から徒歩すぐの古い小さな居酒屋で、どうも焼き鳥がうまいらしい -
年季の入った木製の戸を引くと、大将の威勢の良い掛け声が響く
ごく狭い店内だ、右手に5席程のカウンター、奥に1段上がった座敷スペース2卓
煙草で黄色くくすんだ内装、知らないレスラーの写真と色紙
怪しい酒のビラ、レジ前の招き猫と添えられた小銭
なんとも小規模な、しかし何となく田舎の良い雰囲気の漂う居酒屋の趣だ -
カウンター席に座り、聞いた通り旨い焼き鳥を啄みながら保険屋と色んな話をした
異業種間の他愛のない話ってのはやはり面白いもので
随分盛り上がってしまって、気付けば良い時間だ、そろそろ出ようかって話をしてたらさ
俺たちの後に奥の座敷に入った若い男女がいて、その子達も店を出ようと立ち上がってたのね
それじゃ、あっちの会計が済んでからにするかと視線を切ったんだが
ちょいと時間を置いても座敷から降りる気配がない -
不審に思ってまた左に目線をやると、カップルはなにやら困り顔だ
すると男の方が申し訳なさそうに大将に向かって言う
男「すんませーん、なんか襖が開かないんですけど…」
和室の布団入れみたいな襖が座敷の奥に見えていて、そこに荷物を入れていたようだ
普段から荷物置きに使われてるのかな、狭いからな… -
俺「建て付け悪いんだろうな、これだけ年季入ってりゃ仕方ねえや」
保険屋「ははぁ、直せますの?建築屋さんや」
俺「無理無理、建具屋、いや大工の仕事かなこりゃ」
そんな話をカウンターで保険屋としてたら、カウンター向かいの大将が襖側に向いて声をあげた -
大将「おおぅい!いつまで遊んでんねーん!早よ寝え〜っ!!」
でかい声ではあるのだけど、まさに子供を諭すような柔らかい大声
そうしたら、何事も無かったかのように襖は開いたようで
カップル達は顔を見合わせ、終始不思議そうにしながらも会計を済ませて出て行った -
俺たちは目の前の現象と、大将の余りに自然な対応とのギャップに混乱した
本当にお孫さんが遊びに来てて悪戯しているのかと疑う程だった
しかし、こんな狭い店内で、ただただ襖の中で息を潜めている子供って…現実的じゃない
俺「…大将、何ですか、今の?」 -
大将「いやね、うちねぇ…座敷童が、おるんですわ」
俺たち「…はっ???」
状況から若干の予感はあったものの、やはりとても驚いてしまって、返す言葉も出ない
ここから、大将のお話
>>11
ありがとう、暇潰しに読んでってくれると嬉しい - とりま>>1のスペック出来たら書いて
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「驚かせてしまって御免ねえ!」
「いやね、ここはもう30年店やらせて貰っておるんですがね」
「私は店を始めて早々に、一緒になった嫁に先逝かれて、以降一人で切り盛りしてきました」
「ことの始めはよう覚えております、嫁の葬式やらを終えて、途方に暮れておった時ですわ」 -
>>13
あっごめんよ
俺は30代独男の建築系中肉中背パンピーリーマン
霊感はほぼ無かな?
これ以外にもしょうもない出来事は少しだけ出くわしたけど
まぁ誰にでも1度2度はありそうな事だけだね
保険屋は細面のイケメソ、同年代妻子持ち
霊感はないけど経験は割とある方みたい
不動産屋とも絡みがあるんで、この一件以降そっちの話も聞くようになった
こんな感じです -
「それでも嫁の分も生きにゃならんと、何とか仕込みをしとったらですね。
何やら外、ほらその引戸の前ね、コンコンッってね、戸を叩く音がしたんです」
「葬儀やらで暫く店閉めてたものだから、お客も戻ってこないかと思っておった矢先、嬉しくってねえ」 -
「でもまだ仕込み中だったんでね、精一杯元気な声で言うたんです」
『いらっしゃい!ありがとう!!でもまだ準備しとるから中でちょっと待ってえや!』
「それで戸を開けたらさ…誰もいねえんですわ、なんでえ悪戯かって、そん時はそれだけだったんですが」 -
「そっからさ、誰もいねえのに座敷走り回るような音がしたり
あからさまに人の気配を感じたり、帰り際に靴があべこべになってたりよ
さっきもそうだ、しょうもねえ子供の悪戯みてえな事をされるようになったんです」 -
「始めはびっくりしたし怖い思いもしたけどな、あんまり長え付き合いだから慣れちまいました」
「しかし何だかんだで店も長えこと続けさせて貰っておるのでね、悪い神様やないと思てます」
「お客がいる時はやめえやって言ってるんだけどね、許してね」 -
大将の話を聞き終わって、俺は呆気にとられたまま店を出た
怖いと言うよりは、うわぁ座敷童みちゃったよ!ガチ怪異話じゃんこれ!!
でもまぁ神様ってえのも居るもんなんだなぁとかそんな感じ - 大将は座敷童子の姿自体はみたことないんか?
- まあ、何事もなく経営しとるならええな
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駅までの道すがら、歩いて少し頭が冷えて来ると他の考えも浮かぶ
本当にお孫さんとかが来てて怪異営業()してたとか…いや…そんな目立つ事してもな
嫌がる人の方が当然多いだろうし、意味ないよなぁ…
こんな感じに考えを巡らせていると
隣でどうにも青い顔をしている保険屋に気付いて声をかけた -
俺「妻も子もない寂しい大将を気遣う優しい神様って事かね」
保険屋「…逆かもしれん、もう行けんです」
俺「…どういうこと?」
保険屋「30年前でしょ?何で奥様、店始めたばかりで、そんな早うに亡くなられたんですかね?」 -
終わりです、ありがとうございました!
スレ立てる程の長さでもないなあとは思いつつ、
ほん怖スレが見当たらない?ので立てさせて貰いました
>>23
見た事はないみたいです
ただ物音や気配以外にも、仕込み中に背中に何か当たった気がしたり
トイレに入ってたら外からノックされたり
逆に玄関の鍵開けて入る前に内側からノックされたり
好き放題されてるみたいですねw
因みに俺自身はその後一人でお邪魔しましたが、その日は何事も無く
ただただくそ旨いつくね貪ってました
嫁さん亡くなった理由はちょっと聞けなかったです - 最後の保険屋さんの言葉でちょっと背筋がひんやりした!面白かったです!
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ほん怖スレは落ちてるんだから
新しく立ててそこに書き込めよ -
1です
>>29
良かったです、読んでくれてありがとう
>>30
次からそうします、自分の変な体験がもう1本と
不動産屋と保険屋の話も幾つかあるので時間が取れれば書きます
引用元:https://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1654504404/l1000